夜明けの恋人。
ーーーー


「あのね、匡…」


「うん」


匡の声を聞くとほんの少しの間でも
匡と離れることに対する悲しさが込み上げてくる。


「アメリカにね、行くの。」

「え?」

「視力が…回復するかもなの…」

「…本当かっ?!」


「うん、ドナーと医者が見つかったって」

ギュッー


「よく決断したなっ!行ってこい!」

「匡…」

「あ、寂しくないわけじゃねぇからなっ!
だからはやく良くなって帰ってこいよ!」

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