俺様社長と結婚なんてお断りです!~約束までの溺愛攻防戦~
「しかも、リー・マーロウ自身もオリエンタルな美貌でモデル顔負け!経営者としても才能あるし、すごい女性だよ」
「へっ⁉︎ 女の人なの? 名前の印象から、ダンディなおじさまかとばかり‥‥」
「30代後半くらいかな?デザイナーとしては全然若手だよね! けど、リー・マーロウと手を組めたらプリュムも一気に世界ブランドになれるかもな。夢が広がるなぁ」
才色兼備の一流デザイナーかぁ。世界が違いすぎて、どんな女性なのか羽衣子には想像も出来なかった。そんな素敵な女性に会えば、洸も羽衣子にプロポーズなんて馬鹿げたことをしたと目が覚めるかもしれないな‥‥。ついさっきまで、どんどん進んでいた羽衣子の箸がぴたりと止まっていた。
「心配?」
その言葉に羽衣子が弾かれたように顔をあげると、誠治がにやにやした顔でこちらを見ていた。
「ざっくりとした成り行きは洸から聞いたよ。決めるのは羽衣ちゃんだし、じっくり悩みなよ。洸は今さら美人デザイナーごときにくらっときたりしないと思うからさ」
羽衣子ははぁ〜と大きなため息をついた。そして、なみなみと注がれたおかわりのビールをぐいっとあおった。
「なんていうか、盛大な気の迷いだと思うんだよね。高級レストランばっかりだとたまには牛丼も食べたくなるみたいなさ?」
「俺はどんなに金持ちになっても牛丼も食べたいけどね」
「そりゃ、たま〜にはね。けど、奥さんはたまにの存在じゃないじゃない? 夫婦には釣り合いが大事だと私は思うもん」
うん、自分で言ってすごく納得した。いくら幼馴染とはいえ、自分と洸では釣り合いが取れない。男女のカップルとしてはチグハグ過ぎる。一流デザイナーは無理にしても、洸ならば家柄のいいお嬢様とか日本の芸能界で活躍する美女達とかいくらでも似合う相手が見つかるだろう。羽衣子なんかを選んだら、いつかきっと後悔する日が来るはずだ。
なんだかんだ言いつつも、羽衣子は洸が大切だ。だから、幸せな結婚をして後悔のない人生を歩んでほしい。
「気の迷いも10年近くも続けば、それは本気って言うんじゃない?」
誠治はいたずらっぽく片目をつむって、笑ってみせた。
「へっ⁉︎ 女の人なの? 名前の印象から、ダンディなおじさまかとばかり‥‥」
「30代後半くらいかな?デザイナーとしては全然若手だよね! けど、リー・マーロウと手を組めたらプリュムも一気に世界ブランドになれるかもな。夢が広がるなぁ」
才色兼備の一流デザイナーかぁ。世界が違いすぎて、どんな女性なのか羽衣子には想像も出来なかった。そんな素敵な女性に会えば、洸も羽衣子にプロポーズなんて馬鹿げたことをしたと目が覚めるかもしれないな‥‥。ついさっきまで、どんどん進んでいた羽衣子の箸がぴたりと止まっていた。
「心配?」
その言葉に羽衣子が弾かれたように顔をあげると、誠治がにやにやした顔でこちらを見ていた。
「ざっくりとした成り行きは洸から聞いたよ。決めるのは羽衣ちゃんだし、じっくり悩みなよ。洸は今さら美人デザイナーごときにくらっときたりしないと思うからさ」
羽衣子ははぁ〜と大きなため息をついた。そして、なみなみと注がれたおかわりのビールをぐいっとあおった。
「なんていうか、盛大な気の迷いだと思うんだよね。高級レストランばっかりだとたまには牛丼も食べたくなるみたいなさ?」
「俺はどんなに金持ちになっても牛丼も食べたいけどね」
「そりゃ、たま〜にはね。けど、奥さんはたまにの存在じゃないじゃない? 夫婦には釣り合いが大事だと私は思うもん」
うん、自分で言ってすごく納得した。いくら幼馴染とはいえ、自分と洸では釣り合いが取れない。男女のカップルとしてはチグハグ過ぎる。一流デザイナーは無理にしても、洸ならば家柄のいいお嬢様とか日本の芸能界で活躍する美女達とかいくらでも似合う相手が見つかるだろう。羽衣子なんかを選んだら、いつかきっと後悔する日が来るはずだ。
なんだかんだ言いつつも、羽衣子は洸が大切だ。だから、幸せな結婚をして後悔のない人生を歩んでほしい。
「気の迷いも10年近くも続けば、それは本気って言うんじゃない?」
誠治はいたずらっぽく片目をつむって、笑ってみせた。