俺様社長と結婚なんてお断りです!~約束までの溺愛攻防戦~
洸との舌戦に疲れ果て、甘い飲み物でも買おうかなと羽衣子はラウンジに向かっていた。
「全然、理解できないんですけど」
「わかる、わかる。この会社の最大の謎だって、取引先にまで言われてるんだから」
ラウンジの休憩スペースには先客がいたようで、お喋りに花を咲かせていた。
羽衣子が近づいているのには気づいていないようだった。
先程、勤務終了のベルが鳴ったところなので残業中の休憩に文句をつける権利もない。
「なんで、茅野さんが秘書室チーフなんですか!? 才色兼備の秘書室の中で、際立って地味ですよね」
「てゆーか、店舗スタッフも含めた全女子社員の中でも一番地味な気しない?」
気がするどころか、それは紛れもない事実だ。
うんうんと羽衣子は一人、頷いた。
予想通り、女の子達は自分の噂話で盛り上がっていた。すっかり慣れっこなので、驚きはなかった。
むしろ、自分が参加しても一緒に盛り上がれそうな話題だ。
「永瀬社長と並んじゃうとさ、引き立て役にもならなくて悲惨よね〜」
「会社もさ、メディア対応の時は他の美人な秘書に対応させるんでしょ。
辛すぎて、私なら居られないわぁ」
そうそう、本当にそうなのよね。
ろくに会話した事もない子達なのに、私の気持ちをよくわかってるーと羽衣子は感心していた。
「羽衣ちゃん。 思いっきり悪口言われてんのに、なにニコニコ微笑んでるの!?」
ふいに肩ごしに声をかけられ、羽衣子は振り返った。
「なんだ、いっちゃんか〜」
「全然、理解できないんですけど」
「わかる、わかる。この会社の最大の謎だって、取引先にまで言われてるんだから」
ラウンジの休憩スペースには先客がいたようで、お喋りに花を咲かせていた。
羽衣子が近づいているのには気づいていないようだった。
先程、勤務終了のベルが鳴ったところなので残業中の休憩に文句をつける権利もない。
「なんで、茅野さんが秘書室チーフなんですか!? 才色兼備の秘書室の中で、際立って地味ですよね」
「てゆーか、店舗スタッフも含めた全女子社員の中でも一番地味な気しない?」
気がするどころか、それは紛れもない事実だ。
うんうんと羽衣子は一人、頷いた。
予想通り、女の子達は自分の噂話で盛り上がっていた。すっかり慣れっこなので、驚きはなかった。
むしろ、自分が参加しても一緒に盛り上がれそうな話題だ。
「永瀬社長と並んじゃうとさ、引き立て役にもならなくて悲惨よね〜」
「会社もさ、メディア対応の時は他の美人な秘書に対応させるんでしょ。
辛すぎて、私なら居られないわぁ」
そうそう、本当にそうなのよね。
ろくに会話した事もない子達なのに、私の気持ちをよくわかってるーと羽衣子は感心していた。
「羽衣ちゃん。 思いっきり悪口言われてんのに、なにニコニコ微笑んでるの!?」
ふいに肩ごしに声をかけられ、羽衣子は振り返った。
「なんだ、いっちゃんか〜」