キミは空に輝く

月子ちゃんはやはり不機嫌そうな表情で、


私から一番離れた場所に座った。


「月子、何怒ってるんだよ!?」


太耀君が問いかけるが、


月子ちゃんは答える事なく、顔を背ける。


「月子は太耀大好きだから、

六花ちゃんに取られて悔しいんだよねー?」


楓香さんにそう言われて、


月子ちゃんが顔を赤くして反論する。


「そ、そんなんじゃないもんっ!

ただ、家族以外の人がいるのが嫌なだけ!!」


そう言うと、月子ちゃんは私を睨んだ。


(私…嫌われちゃったのかな…。)


悲しい気持ちで居たたまれなくなっていると、


太耀君が口を開く。


「クリスマスに1人で過ごすなんて

月子だって寂しいだろ!

それに、俺が誘いたいって言ったんだから、

六花ちゃんは悪くないから…!」


(太耀君、お姉さん達が会いたがってるって

言ってたのに…

本当は自分で提案してくれたんだ。)


私は思わず顔を赤くして、太耀君を見つめる。


視線に気づいた太耀君は、


しまった…というように、


顔を赤くして頭をガシガシとかいた。


「そうそう、太耀が六花ちゃん呼びたいー!

って言うからさー。」


お姉さん達は完全に面白がって、


太耀君をからかうが、


月子ちゃんは益々表情を曇らせていった。


「はいはーい!

メインのチキンが焼けたわよー!」


場をおさめるようなお母さんの声で、


みんながテーブルの席に着く。


『いただきまーす!』


クリスマスパーティーが始まり、


私は遅くまで楽しい一時を満喫した。


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