キミは空に輝く
今の声は…どの子…かな?
目線だけで声の主を探していると、
先生が話し出す。
「さすが太耀くん!元気な挨拶ねー。
やっぱり席を隣にして良かったわ。
みんなも仲良くしてあげてね!」
―― はーい!
―― よろしくねー。
等とみんなが声をかけてくれる。
隣の席…ってことは、
あの空いてる席の右隣の子かな…?
私は緊張しながら、自分の席に向かう。
席に座ると、右隣からさっきと同じ声が
話しかけて来た。
「俺は成世太耀です!よろしくね。」
人懐っこい笑顔に、
まだ声変わりしてないような
男子にしては高い声。
そして、なにより タイヨウ という名前が
馴れない環境に弱っていた私の心を
温かく照らしてくれた気がした。