キミは空に輝く

今の声は…どの子…かな?


目線だけで声の主を探していると、


先生が話し出す。


「さすが太耀くん!元気な挨拶ねー。

やっぱり席を隣にして良かったわ。

みんなも仲良くしてあげてね!」


―― はーい!

―― よろしくねー。


等とみんなが声をかけてくれる。


隣の席…ってことは、


あの空いてる席の右隣の子かな…?


私は緊張しながら、自分の席に向かう。


席に座ると、右隣からさっきと同じ声が


話しかけて来た。


「俺は成世太耀です!よろしくね。」


人懐っこい笑顔に、


まだ声変わりしてないような


男子にしては高い声。


そして、なにより タイヨウ という名前が


馴れない環境に弱っていた私の心を


温かく照らしてくれた気がした。

< 3 / 33 >

この作品をシェア

pagetop