イジワル御曹司と花嫁契約
翌朝、今日も彰貴は朝日が昇る時間に会社に出かけて行った。


朝食はおろか、一杯のコーヒーすら飲まずに出勤していく彰貴。


朝食は車の中か会社で取るという。


うちには安いインスタントコーヒーしかないことが分かっているからなのか、これが彼のスタイルなのか。


 お風呂も済ませてから来ているし、そもそも、うちでシャワーを浴びる彰貴の姿が想像できない。


少しの間とはいえ、うちに寝泊まりするのは彼にとって相当のストレスになるんじゃないだろうか。


ゆっくり寝られたかな……。


 でも私はずっとここで生活してきたんだから、できないことはないはずで、こんなことで音を上げるなんて根性なしだ、と思ってしまう自分がいる。


贅沢三昧の暮らしをしてきた金持ちのお坊ちゃまというイメージが私の中で今だにあって、彰貴がどこまで耐えられるか見てみたいという底意地の悪い自分がいることに気が付いた。
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