イジワル御曹司と花嫁契約
おまけ後日談① おとぎ話の最後の一節のように
 君の寝顔を見ながら、朝を迎えるのはこれで何度目になるだろう。


 雲のように白いシルクのシーツに包まれながら、警戒心などこれっぽっちもないあどけない寝顔でスヤスヤと寝息をたてる君。


 そんな顔を見るだけで、ああ幸せだなあと俺は思う。


これまで自分が幸せだと感じたことなんて一度もなかった。


どんなに恵まれた環境にいても、お金があっても、心が満たされることなんてなかった。


だから、君と出会えて本当に良かった。


あの日、あの船で君と出会っていなければ、一生幸せだと思える日は来なかったと思う。


うん、断言できる。


 無邪気な可愛い寝顔を見ていたら、むくむくとイケナイ欲望が湧いてきた。


悪戯心というか、男の性というか、とにかくアレだ、今すぐこの白い肌にかぶりつきたい。
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