壊れるほど抱きしめて
過去
私は目が覚めると、昨夜に坂木くんをギュッと抱きしめて寝たから、今もそのまま抱きしめたままだ。
そして顔を上げて坂木くんを見るとーーー
「起きたならいい加減、離れてくれないか」
「ご、ごめん」
私は慌てて坂木くんから離れた。
坂木くんはいつから起きてたんだろ?
時計を見ると朝の九時半だった。
私達は起き上がり、用意をして朝食を食べた。
食パンを焼いて、スクランブルエッグにウインナーにサラダを添えた。
朝食を食べ終わり食器を洗うと、私は坂木くんに言った。
「今から出掛けるけど、私の車でもいい?」
「何処に行くつもり?」
「最近出来たショッピングモールに行こうかなって思ってる」
「じゃあ俺が車だす」
「え、ありがとう」
そう言って坂木くんは鍵を持ち、私達は二人でアパートを出た。
坂木くんの車に乗ってショッピングモールまで向った。
ショッピングモールに着くまで会話はなかったけど、二人で出掛けるのはデートしてるみたいだから嬉しくなる。
ショッピングモールに着くと、二人で中に入った。