壊れるほど抱きしめて
ーーーそして週末
私は朝に目が覚めると、着替えをして弁当を作り、メイクを済ませると坂木くんの部屋二向かった。
ーーーピンポーン
私は坂木くんのインターフォンを押した。
暫くして坂木くんの玄関の扉が開く。
「おはよう。今日は良い天気だよ!まだ寝てた?」
そう言いながら勝手に部屋の中に上がると、私はテーブルに荷物をお射て、カーテンを開けた。
「あんた……何してんの?」
「ん?天気がいいから一緒に出掛けたくて」
「は?」
「だからっ、一緒に出掛けるの!」
「……」
いつもはこんな事は言わない私だが、今日は少し強引でも坂木くんを外に連れ出すために強きでいく。
「ほら、早く着替えて!」
「……出掛けない」
「出掛けるまで何度でも言うよ?」
「……」
坂木くんは諦めたのか、洗面所に向かった。
そして渋々、着替えた坂木くんの手を引いてアパートの階段を降り、私の車に乗せた。
「何処に行くつもり?」
「内緒」
そう言って車を走らせると、坂木くんはそれ以上は何も言わずに無言で、車の窓から外を眺めていた。
私が向かった先は動物園。
まぁ私が久しぶりに行きたかったからだ。
小さい時によく家族で来た思い出のある動物園に行きたくなった。
動物園に着いて車を降りると、坂木くんの手を引いて料金を払い、中へと入って行った。
「うわぁ、懐かしい!見てみて、猿がいっぱいだね?」
私は子供の時に戻ったようにはしゃいだ。
そんな私を坂木くんは呆れたように見ていたけど、そこは軽くスルーすることにした。
ゆっくり歩いて動物を見ていく。
だけど坂木くんはただ歩いてるだけに等しいけどね。