うっかり姫の恋 〜部屋の鍵、返してくださいっ!〜
呆然とした朝。
相楽瑞季(さがら みずき)は、朝の光に目をしばたたかせながら、ベッドで一人、考えた。
うーむ。
この状況、気のせいではない。
どうしよう……?
とりあえず、記憶を遡ってみるか。
すべてに気づかぬ振りをして、もう一度寝てみるか。
だが、どちらも無理だった。
月曜の朝、八時だったからだ。
「遅刻するっ」
と瑞季は慌ててベッドから飛び下りた。