最悪な政略結婚を押しつけられましたが、漆黒の騎士と全力で駆け落ち中!
私は両目をパチパチと瞬かせた。
ちょっと頭が混乱してしまっているようで、エヴルの言葉が素直に入ってこない。
しばらく沈黙して気を落ち着かせてから、もう一度エヴルに確認する。
「ええと、誰がこの部屋を生み出したって?」
「善神モネグロス様です」
再チャレンジしたけど、さっきとまったく同じ言葉が返ってきて、またまた頭が混乱する。
善神モネグロス様? それって建国神話の?
遥か昔の戦いでこの世を救ったという、最も偉大なる神様の?
「ここはモネグロス様の神殿です。精霊イフリート様とノーム様が、公爵邸の庭から私たちをここへ導いてくださったのです」
「……」
「あ、それと実は、イルフォさんとテーラさんの正体が、イフリート様とノーム様だったんです」
「……」
思考がストップしてしまった私は、ひたすら沈黙するのみ。
無表情のまま瞬きすらしなくなった私の様子を、エヴルがすごく心配そうに見つめている。
あの『赤』と『緑』が、イフリート様とノーム様?
そしてここが善神モネグロス様の神殿?
おまけにイルフォとテーラの正体が……なんだって?
「そもそも建国神話の戦いなんて、ただのホラ話でしょ?」
「いえ、実話だそうです」
「……で、イルフォとテーラが、その神話の英雄だったって?」
「そうらしいです」
「嘘」
嘘。それは嘘。そこは自信を持って言い切れる。
ちょっと頭が混乱してしまっているようで、エヴルの言葉が素直に入ってこない。
しばらく沈黙して気を落ち着かせてから、もう一度エヴルに確認する。
「ええと、誰がこの部屋を生み出したって?」
「善神モネグロス様です」
再チャレンジしたけど、さっきとまったく同じ言葉が返ってきて、またまた頭が混乱する。
善神モネグロス様? それって建国神話の?
遥か昔の戦いでこの世を救ったという、最も偉大なる神様の?
「ここはモネグロス様の神殿です。精霊イフリート様とノーム様が、公爵邸の庭から私たちをここへ導いてくださったのです」
「……」
「あ、それと実は、イルフォさんとテーラさんの正体が、イフリート様とノーム様だったんです」
「……」
思考がストップしてしまった私は、ひたすら沈黙するのみ。
無表情のまま瞬きすらしなくなった私の様子を、エヴルがすごく心配そうに見つめている。
あの『赤』と『緑』が、イフリート様とノーム様?
そしてここが善神モネグロス様の神殿?
おまけにイルフォとテーラの正体が……なんだって?
「そもそも建国神話の戦いなんて、ただのホラ話でしょ?」
「いえ、実話だそうです」
「……で、イルフォとテーラが、その神話の英雄だったって?」
「そうらしいです」
「嘘」
嘘。それは嘘。そこは自信を持って言い切れる。