最悪な政略結婚を押しつけられましたが、漆黒の騎士と全力で駆け落ち中!
ダメ押しの障害
「あ、モネグロスが来ましたよ? キアラさん」
ノーム様の声に反射的に顔を上げた私の思考が、そのままピタリと停止してしまった。
目も心も完全に奪われてしまうような、世にも美しい存在たちが肩を並べて歩いてくるのが見えたからだ。
なんて……綺麗なんだろう!
その片方は、あえて表現するならば『金』。
太陽の光に照らされた砂金のように、微細に輝くまばゆい金色の髪と、瞳の持ち主。
不世出の彫刻士が渾身の技量で仕上げた作品のような、見事に整った目鼻立ちと優美な体躯。
体を包む白い衣装も、まるで砂金が練り込まれているかのように輝いている。
もう片方は、『青』。
見た事もないような、濃く深く透き通る青の瞳。
瞳と同じ色の長い長い髪は、澄んだ湖水のようにキラキラと輝いている。
この世のどんな素晴らしい青色の宝石を集めたとしても、この美しさには遠く及ばないだろう。
陶器のように滑らかな白い肌には一切の血色がないけれど、純白の雪にも似た美しさと清廉さに満ちている。
まるで神殿の宗教画を眺めているようだ。
これが……最も偉大なる男神『モネグロス』と、その寵愛を一心に受ける水の精霊『アグア』。
『この世の完璧な一対』と神話で讃えられる、愛し合う神と精霊の姿だ。
ノーム様の声に反射的に顔を上げた私の思考が、そのままピタリと停止してしまった。
目も心も完全に奪われてしまうような、世にも美しい存在たちが肩を並べて歩いてくるのが見えたからだ。
なんて……綺麗なんだろう!
その片方は、あえて表現するならば『金』。
太陽の光に照らされた砂金のように、微細に輝くまばゆい金色の髪と、瞳の持ち主。
不世出の彫刻士が渾身の技量で仕上げた作品のような、見事に整った目鼻立ちと優美な体躯。
体を包む白い衣装も、まるで砂金が練り込まれているかのように輝いている。
もう片方は、『青』。
見た事もないような、濃く深く透き通る青の瞳。
瞳と同じ色の長い長い髪は、澄んだ湖水のようにキラキラと輝いている。
この世のどんな素晴らしい青色の宝石を集めたとしても、この美しさには遠く及ばないだろう。
陶器のように滑らかな白い肌には一切の血色がないけれど、純白の雪にも似た美しさと清廉さに満ちている。
まるで神殿の宗教画を眺めているようだ。
これが……最も偉大なる男神『モネグロス』と、その寵愛を一心に受ける水の精霊『アグア』。
『この世の完璧な一対』と神話で讃えられる、愛し合う神と精霊の姿だ。