私は変わるんだ
何もなくなった私は死を選ぼうとした。

カンカンカンカン

踏切の音が辺りに響きわたる。

私は、その音に吸い込まれるよいに足が前に動く。

「おいっ!」

ガシッと腕を掴まれた。

「おまえっ!死ぬつもりか!!」

何で死なせてくれないのよ。

神様は生きろっ!って言うの?!

「そうよ。全てを失ったから死のうとしたの。だから死なせて?」

「だって、おまえ泣いてるじゃねーか」

「泣いてなん‥‥か」

涙がポロポロと出てきてしまった。

「ほらな。おまえは生きたいって思ってたんだよ」

「ヒック‥‥!ヒック!」

「どんな泣き方だよ」

彼は、私の頭を撫でてくれる。

何故かその手がすごく落ち着くんだ。

フワフワしてて温かいんだ。

「ありがとうございました」

「もう死のうなんてすんなよ?何があったのかよく分からないけど」

「はいっ!」

「ぷっ!元気が出たみたいで良かった」

彼の、笑顔はとても眩しかった。

それは、太陽のように温かいんだ。

夜なのに彼のまわりだけ明るく見えた。

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