秘密 ~生徒に恋して~


悠也が出て行って、誰も居なくなった静かな保健室の中…。
草取りをしようとわざわざTシャツとジャージに着替えたのに、結局こんなことになりあんまり進まなかったな…
そんなどうでもいいことを考えながら目を閉じていたら、いつの間にかまどろんでしまったようだ。



ふと目を開けて窓の外を見ると、部活を終え部室に引き上げて行く生徒達の姿が見えた。

もうそんな時間…。


ボールが当たった場所の痛みは随分引いていて、悠也が額に乗せてくれたタオルは生温かくなって枕元に転がっていた。

ゆっくりと起き上がり、鏡で腫れた場所を確かめる。
うん…結構腫れて青くなってはいるものの、何とか大丈夫そうだ。

私は保健室を片付け、着替えを済ませて、校門に向かって歩いて行った。
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