秘密 ~生徒に恋して~
間の悪いことに、明日は彼が札幌から戻って来て、結婚式の衣装合わせに行く約束になっていた。
今のこんな私に…
彼を、心の中で裏切り続けていた私に…
純粋無垢の象徴のようなウエディングドレスが似合うのだろうか…
できることなら、暫く彼の前から姿を消したかった。
いや…彼のためにも、こんな私は永遠に消えた方が…、本当はきちんと別れを切り出すべきだと思った…。
悠也と会わなくなれば、この想いは消えて行くのだろうか…。
罪悪感や、恋しい気持ちや、自問自答や…いろいろな想いで、私の頭の中のキャパシティは一杯になり、溢れ出しそうになっていた。