秘密 ~生徒に恋して~


「先生、結婚の話は順調に進んでんの?」

悠也が制服を着ながら、明るい声で聞いて来た。

「あ…あ、…うん」

「ドレスはどんなの?やっぱ白?でも、水色とかも似合いそうだな」

私は悠也から目を反らし、質問に答えなかった。

「式は三月の何日?」

「いいじゃない、そんな話。生徒には発表してないんだし…」

私は背中を向けて言った。
声の震えを抑えたつもりだったのに、悠也に伝わってしまった…?
私は焦った。

< 57 / 111 >

この作品をシェア

pagetop