秘密 ~生徒に恋して~


悠也は苦笑いをこぼすと、もう一度、私の口を唇で塞ぎ、右手でカッターシャツのボタンを外そうとした。

「い…や…っ!!」

予期せぬ事態に、私は必死に悠也の右手を押し戻そうとする。



次の瞬間、悠也の両手は私のシャツの両方の襟元を掴み、左右へ勢いよく引っ張った。

いくつかのボタンが弾け飛び、床に落ちて、小さな乾いた音を立てる。


悠也は、床に転がり落ちたボタンに目をやった。



暫く…時間が止まった。



< 67 / 111 >

この作品をシェア

pagetop