秘密 ~生徒に恋して~
私の首の下に左腕を滑り込ませると、軽いキスをした後、少し不安げに言った。
「え、と…俺さぁ…
ホントに野球部の連中と一緒に見るAVとかエロ本とか、矢野達の体験談なんかの知識しかなくて…」
「あっ!やっぱり矢野くんは、ソッチなんだ」
「オイッ!いっつも食いつくとこ違うって!」
「あっ…あはは…」
「…ったく…」
悠也は若干呆れ顔だ。
「あのね…こういうことは、相手を想う愛情があれば、それが一番のテクニックになるのよ」
「じゃあ、俺、最高のテクニシャンだって自信ある」
悠也は無邪気にニッコリ笑った。
あぁ…この笑顔があればそれで充分だ…
私は、心の中でそう思った。