秘密 ~生徒に恋して~


悠也は少し顔を曇らせたが、私の肩に頭を乗せて大きく息をした。


「何か俺、また熱出て来たかも…。
先生が抱いてなんて言うから無茶しちゃった」

「なっ…」

「冗談だよ」



それから悠也は、私の肩にもたれたまま目を閉じ、バスが着くまで何も喋らなかった。



ただ、私の存在を確かめるように、何度も何度も指を絡め直した。

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