彼女は空を見つめ続ける。
ハッとする。

「またこんな夢か・・・」

最近知らない女の子と遊んでいる夢を

よく見る。

髪は長くいつも赤いヒラヒラのワンピース

を着ていた。6歳くらいだろう。


時計の針は揃って12を指していて

外は暗黒の闇。街灯すらない道。

晴弥と別れて2時間が過ぎていた。


郁実の父親は夜に仕事のため、

毎晩独りきりだった。


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