大好きなキミ
「ちょ、高邑!!」
 
着いた先は高邑の家。
 
 
「ここ高邑の家じゃん」
 
まあな、って高邑が言った。
 
 
 
 
「…さむっ…」
 
あたしは一言呟いた。
すごく小さい声で。
 
 
「……寄ってけよ」
 
聞いてたのかな?
あたしの独り言…。
 
「いーよ。あたしん家、この通りちょっと行ったトコだし」
 
 
「…じゃあ送ってやるよ。傘取ってくるからょっと待ってて」
 
そう言うとあたしの返事も聞かず家の中に入っていった。
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