大好きなキミ
 
「よし、じゃあ授業始めるぞー!」
 
 
担任の声を合図にみんな席に座り直す。
 
「…と、いいたいが、先生はこれから出張だ。みんな大人しく自習してろよー」 
 
担任は行ってしまった。
まぁ、ここで言うこと聞くようなお利口なあたし等じゃぁない。
みんな騒ぎたい放題。
 
 
…ちょうどいいや。
読み終わせられなかった本でも読もう、っと。
 
どんっ!
 
「いッ…、た!!もう!誰だよっ…」
 
 
ぶつかって来たのは、ふざけっこしてた高邑と伊藤。
 
「もう!二人ともー!!」
 
「坂井ごめん」
 
 
伊藤は謝ってくれた。
高邑は…、
 
「ぼーッ、としてんのが悪ぃ」
 
 
はぁッ!?
 
「アンタねーッ!!」

ありえな、こいつ…。
 
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