大好きなキミ
「はぁー…」
やることがない。高邑は貸した本に簡単に目を通してるし…。退屈すぎて、ため息が出ちゃう…。
「じゃーここの文を…坂井!読んでくれ。」
「えっ?は、はいっ…」
どこっ!?わかんないっ…どうしよっ…
「「58ページの上から5行目」」
教えてくれたのは要と、話は聞いていたらしい高邑の二人。
高邑を見て要とくすっと笑うと『ありがと』と言ってあたしは教科書を読む。
「ふぅ…二人ともありがと」
読み終ってから、もう一度お礼を言う。
「どういたしまして」
…と、要。
「別に…コレ」
…と本を返しながら言う高邑。