大好きなキミ
「ま、ありえないけどな」
「だっ…だよねー…」
あー、焦った…。てか、あたし馬鹿じゃないの?普通にあるわけないじゃん。あるとしたら……
「あ、わかった」
「何が?」
聞いてくる要。
「あたしのことは…ついでで見てたんじゃないのかな〜、ってね」
さっきぶつかってきた、それのお返しをするみたいに、あたしは茶化す様に言う。
「はっ?んなわけねーじゃん」
嘘…。少しだけ顔が赤くなったし、微妙に焦っているみたいな口調。
「ウケるーっ。可愛いとこあんじゃんっ!」
くすくす笑うあたし、少し照れた様な高邑、頭にハテナマークを浮かべる要…。
「久しぶり…、楽しい授業」
あたしは一人呟いた。
楽しい…けど、心の奥底が少しだけ痛い…。そんな気がする。