桜色トライアングル




「好きって言われたんじゃないんだから、普通に仲良くしたら?せっかく話しかけてくれるんだし」


「そうなんだけど、あの先輩すごいドSでね。そこがちょっと」


あと、あの女子の先輩に今度また何されるかわからないし…。


人気な先輩と仲良くなりたいような、なりたくないような。


「ドSなんだ~、おもしろ」


真姫ったら絶対他人事だ。


「それで、今朝も話しかけられたんだけどね。あたし、寝ぼけてお見舞いのお礼に、

先輩とデートするって約束しちゃったらしくて、その事を言われたんだ」


「寝ぼけてって、バカね、桜。デートか…それはちょっと問題だよね。桜には海希くんがいるしね~」


バカって言われた。

確かに自分でも思うけど。


「その話をしてるときに、海希くんも来たんだけど…、なんか仲悪いみたいだったんだよね」


「仲が悪い?芹沢先輩と海希くんが?」


真姫も不思議に思ったらしく、接点なんてある?と首をかしげた。


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