桜色トライアングル
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「ただいまお姉ちゃん!」
玄関のドアを開けると、丁度お姉ちゃんがキッチンに入るところだった。
「おかえり~、いきなりお菓子作り教えてとかどうしたの?もしかして例の彼のため?」
むふふ、と口元に手を当てて含み笑いをするお姉ちゃん。
「あ、えっと、今回はね…」
お菓子…今回は簡単にクッキーを焼くことにして、その準備をしながら先輩のこととかを話した。
家に上がったとかは…省いて良いよね。
「ふーん?桜っていつも先輩に振り回されるよね」
「え!?た、確かに…」
この間お姉ちゃんに相談したときも、架凜先輩に負けたくなかったからだ。
あれはあたしが勝手に対抗意識燃やしてたんだけどね…。
そういえば最近会わないけど…、海希くんと関わってるのかな…。
「ほら桜、ボーッとしてないで、小麦粉計って」
「あ、はっ、はいっ」
とりあえず、今はクッキーをうまく作れるように頑張ろう。