桜色トライアングル
「海希くん、真姫になに言ったの?」
「ん?内緒」
にっこり、と笑った海希くんがかっこよすぎる。
直視できずに顔を逸らしたとき、ふと、さっきのことを思い出した。
海希くんといれば、さっきの先輩とのことも忘れるよねっ。
る
クッキーは終わってから渡そう!
「てか、あたしたち3人だけなの?」
真姫がデッキブラシを海希くんに手渡しながら言う。
「あ、昂矢が来るよ」
「…なんで怒られたのよ?」
真姫はまだちょっと不機嫌らしい、ツンツンしてる。
「…まぁ、いいじゃん?」
海希くんにしては珍しく、歯切れの悪い言いかた。
なんだろう、何かあったのかな。
聞けない雰囲気だから、聞かないけど。