桜色トライアングル
確かに…真姫があんなにはしゃぐのは珍しいかも。
でもあれははしゃいでるというより、ストレス発散してるような気がするけど。
あたしもさっそくハーフパンツを少し捲り、体操服も捲ってプールの中に入った。
「わ、ちょっと滑る。あの二人よくあんなに動き回れるなぁ…」
まだホッケーをしている二人を見て、苦笑い。
転ばないようにしながら、プールの端から緑の汚れをブラシで落としていく。
あ~、終わったら、水の溜めたプールに思いっきり飛び込みたいなぁ。
そういえば、来週期末試験が終わったらもうすぐ夏休みだ。
海希くんと夏祭りとか、行きたいなぁ…。
「…っ!」
慌てて海希くんの居場所を確認すると、反対側の端を一生懸命やってるから、見られてないはず。
またにやけてた、あたし。
このすぐ顔に出る癖治さないと…。
むに、と少し頬をつねって、また掃除を始めた。