桜色トライアングル


*****



「「終わったぁーーー!!」」


ふぅっ、とコンクリートの上に座り込む。


あれから3時間以上かかって、やっと綺麗になった。


プールの倉庫とかも片付けていたら遅くなっちゃった。


もう日は傾いて、夕日が残したオレンジの空だけが見える。



「もうちょっとしたら水が溜まるから、先に仕度しちゃおうぜ」


「そうだね」


デッキブラシや使ったホウキを集めていると、後ろからひょい、と全部持っていかれた。


「へっ?あ、昂矢くん?」


「これは俺が片すから、さくらんはコースロープやってくれる?」


「コースロープ?」


…ってなんだ、?


首を横に傾けると、え、知らないの、という顔をされた。


「あれだよ、あの青とか黄色の浮いてるやつ!」


「あ~!あれコースロープって言うんだ」



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