桜色トライアングル
「そういうことじゃなくて…」
「…はは~ん」
そういうことね。
さくらんとキスしちゃったのね、しかも事故。
海希の珍しい赤い顔を拝めたことをさくらんに感謝しよう。
「告っちゃえばいいんじゃん?」
「はっ!?そんな簡単に言うなよこのチャラ男が!」
「誰がチャラ男だ!俺は真姫ちゃん一筋だっつの!」
なんで告れって言っただけでチャラ男になるんだよ、ピュアかお前。
ふんっ、と腹を立てた振りをしていると、海希がポカン、とした顔を向けてきた。
なんか今日はやけに表情豊かだな。
「昂矢…、お前、宮沢が好きだったのか?」
「は!?なんで知ってんの?」
「いやお前さっき自分で」
"俺は真姫ちゃん一筋だっつの!"
「おぉーう、確かに言ってた」
「アホかお前…。はぁ…」