桜色トライアングル
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「はぁ…」
あたしは家に帰るなり、鞄を放り投げてベッドに寝転んだ。
あれから何度も誤解を解こうとしたんだけど…
なんでかわからないけど、海希くんが目も合わせてくれなくなっちゃって。
「うぅ…」
余計な嘘が、変なモヤモヤを生んでしまった。
なにか怒らせるようなことしたかなぁ、あたし…
「あ…、制服皺になっちゃう」
もそり、と起き上がってハンガーに制服をかけていると、スマホが鞄の中で音を立てた。
「誰だろう、真姫かな」
鞄の脇のポケットに入れていたそれを取り出して、開いてみるとやっぱり真姫だった。
『今日、海希くんと話してた!?
なんか、全然姿見なかったけど!』