桜色トライアングル
あ、そっか、朝にあったことだから真姫は知らないし、言ってもいなかったっけ。
とりあえずなんて言おうかと少し悩んで、結局通話ボタンを押した。
2コールくらいで、元気な真姫の声が返ってくる。
『もしもし桜!あんた海希くんとなにがあったの?』
「あ~、なんかこう…、誤解が生まれて…」
あたしは真姫に、あたしが先輩を好きだと誤解されたことと、海希くんと話せないことを伝えた。
『っとにもー、奈未はホント人の話聞かないやつだからな~』
呆れた声の真姫に、ハハ、と苦笑いを返してみる。
「明日は…話聞いてくれるかな?」
『んー、話っていうか、もう告れば?』
「へっ!?」
あんまりな真姫の発言に、思わず大声がでる。
な、なんでそんなことになるの。