桜色トライアングル
『先輩が好きなんじゃなくて、あなたが好き!って言っちゃえば、誤解も解けるし告白もできるし、一石二鳥!』
「それで断られたら余計気まずいよ…」
断られたら、っていうか、断られるに決まってるよ。
だって海希くんの周りには、あたしより可愛いくて、イイ人なんていっぱいいるからね。
「はぁぁ…」
『まぁまぁ、そんな落ち込まないで。とりあえず、明日もう一回話しかけてみなよ』
「うん、そうする…」
ぴっ、と真姫との通話を終わらせて、もう一度ベッドに寝転んだ。
目を閉じても、ぐるぐると海希くんのことばっかり。
あたし、重症だなぁ。