桜色トライアングル



*****


「あぁ~、架凛先輩?海希の幼馴染みだよ」


「そうなんだ…」


休み時間に、昂矢くんに、架凛先輩について聞いてみるとそんな答えが返ってきた。


前までは家も近所だったらしいけど、先輩が少し離れたところに引っ越したらしい。


そっか、幼馴染みなんだ、それならあんなに仲が良さそうなのも頷ける。


でも、やだなぁ…なんて。


架凛先輩は、あたしたちより1つ上で三年生。


三年生の中でも架凛先輩の可愛さは無敵らしく、結構モテている…らしい。


「架凛先輩、可愛いけど腹黒いからな~」


という昂矢くんの言葉に、ちょっと暗くなる。


今朝踏まれたのって、やっぱり…



「さくらん、心配?」


昂矢くんがいたずらな目をしてあたしに問う。

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