桜色トライアングル
昂矢くんには、あたしが海希くんのこと好きって言ってないけど、バレてるのかな…
そう思うと途端に恥ずかしくなる。
あたしは顔を赤くして、少しだけ頷いて見せた。
「ははっ、さくらんったら正直だな~」
昂矢くんにがしがしと頭を撫でられて、頭がゆらゆら揺れる。
「うわぁ、や、やめて昂矢くん」
「だーいじょうぶ。海希と架凛先輩はなんもないって」
いつものようにニッコリと笑いかけられて、あたしも笑い返す。
昂矢くんの笑顔って、なんだか人の心を明るくするよね。
「ありがとう昂矢くん!」
「ん、がんばってね」
昂矢くんと話し終わると、チャイムが鳴ったから席へと戻る。
そうだ、頑張って、先輩に負けないくらいに可愛くなろう!