桜色トライアングル




「じゃあね、真姫。また明日」


「はいよ~、バイバイ」


教室を出て、ふと考える。


靴は…履き替えたほうがいいよね。


「あ、桜、じゃあな」


「あっ、ばいばい!」


階段を上ってきた海希くんに手を振って、またにやける。


海希くん本人にバレてないのが奇跡なくらいに、本当にあたしは顔に出やすい。


頬を両手ではさんでにやけを抑えるようにしながら、あたしは校舎裏に向かった。


< 45 / 140 >

この作品をシェア

pagetop