桜色トライアングル



日が落ちれば、あの小さな窓から差し込む光もなくなって、完全に闇だ、きっと。



「なんで、こんなことに…」


芹沢先輩と帰った、というかあの時は一緒に居ただけ。


そもそも、なんであの先輩たちに、海希くんたちといることを怒られなきゃいけないの?


芹沢先輩の彼女…じゃないだろうなぁ、だったらもっと噂になってるはず。


とにかくここから出なきゃ、文句もなにも言えないけど。



ドアと小窓を交互に見て、ぶるりと身震いする。


夜になったら寒そう。


よりによって、体操服のときにこんなことになるとは。


でも、それを狙ってたり、するのかなぁ。


「はぁ…、真姫…海希くん…」


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