桜色トライアングル
相手の手のひらが、俺の胸に当たるなんておかしい。
誰なのか確認しようとすると、ひらりと紙が落ちた。
今の人のか?
ちらっと見えた内容に、俺は目を見張って、二つ折りにされていたその紙を開いた。
『桜ちゃんを閉じ込めた犯人たち↓
3年B組 河原田 蘭
三浦 りな
佐藤 光
元谷 結
長谷川 飛鳥
さぁ後は君次第だよ、ナイトくん。
とある紳士より』
「だ、誰なんだよ!?」
あまりに俺に都合の良すぎる内容に、これを俺に渡してきたであろう、ぶつかってきたやつを探す。
来た道を走って戻って、階段を見下ろすと、見知った顔のやつが一人。
俺に気づいたのか、ちら、と俺を見て不敵な笑みを残して去っていった。