桜色トライアングル




*****


昼休み。

ざわつく3年の階の廊下を抜けて、B組の教室を目指す。


違う学年がいるだけで、こんなに見てくるものか?


すげー視線を感じる。


居心地の悪さを感じながら、なんとか到着。



「あの、河原田先輩いますか」


入り口にいた女子が俺の声に気づいて近づいてくる。


「蘭ちゃんならあそこ、窓のとこ」


指差す先には、そのグループの中で一人、窓枠に腰かけた派手な女子。


見た感じ、ギャルみたいな人だ。


髪はくるくるしてて、化粧…バッチリ。


そして、俺との視線もバッチリ合った。


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