桜色トライアングル




「なんでっ、芹沢先輩がいるんですか!?」


ドアの前でにこやかに手を振っていたのは、芹沢先輩だった。


「お見舞いだよ、風邪引いたんでしょ?」


なんで学年違うのに知ってるの!?

そもそもなんであたしの家を知ってるの!?


軽くパニックになりながらも、慌てて状況を整理しようとすると。


「それより、そのセクシーパジャマ、着替えておいでよ」


ドアの向こうから、くぐもったそんな声が聞こえた。


…セクシーパジャマ?

あたし、そんな変なパジャマは着てないけ…ど…。


「…!!」


ボタン何個か開いてた!


あんな一瞬しかドア開けてないのに、先輩目がいいのか、それとも変態…?


いやいや、学園で人気の王子がそんなわけない。


あたしはお言葉に甘えて(?)、パジャマからTシャツに着替えてまた戻ってくることにした。


そもそも、先輩にパジャマを見せること事態恥ずかしいことかも。


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