二十歳の約束

先生の呼吸が聞こえた。

先生の力はすごくて私なんかの力じゃ

ふりほどけなかった。


「岡田…、好きです。
岡田が話しかけてくれた時も
授業中も、ノート持ってきた時も
俺は岡田の笑顔が好きだ。」

先生は少しずつ私の体を離していた。

私の顔は涙と雨でビショビショだ。

こんな顔みられたくない!

私はとっさに先生を抱き返した。
それから先生の肩に顔を伏せた。
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