二十歳の約束

そして、放課後

「綺帆、行くよ。」

伊織が少し強引に連れ出した。
二人でチャリに乗って近くの川まできた。
そこまで一切会話はなかった。

「綺帆、話せる程度でいいから話してくれん?」

「伊織には全部話す。」

それから家族が死んだこと、退学すること
大阪に行くこと、全てを話した。

「…」

「…」

しばらく沈黙が続いた。

もうすぐ太陽が沈みそうで

真横から光が射していた。
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