二十歳の約束

「もう約束とか守ってる余裕ない。」

「え?とりあえず中入れよ。」

先生は中に入れてくれた。

こうやって部屋に入れてくれたのは
社会科教室と2回目だ。

なつかしく思ってつい口元が緩んだ。

「ごめん、お茶しかないけど。」

「うん。」

お願い、優しくしないで。
先生から離れられなくなっちゃう。

それに先生は私に気持ちを言ってくれたのに
私は私の気持ちをいっていなかった。

ちゃんと言わなくちゃ。
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