もう、とっくにあなたに夢中です


告白されてしまった。


私のどこに惚れたんだろう。

そう考えながら教室に戻った。

「美百合〜!!!!!!」

教室のドアを開けると凛音がニコニコしながら走ってきた。

「どうだった!?何の話してたの!?」

「別に。たいした話じゃないよ。」

「えぇ〜。気になる〜。」

「はいはい。この話は、もうおしまい。」

それにしても、私どこかで会ったかな。
なんで告白されたんだろう。
まぁ、いっか。
終わったことだし。

授業中、教室の窓からグランドを眺めていた。1年が体育をしているらしい。
んっ?あの女子の塊は…。
やっぱり。真ん中にさっきの美少年がいた。モテモテだな〜。
すると、美少年は上を向き私と目が合うと一瞬ビックリしながらもニコっと微笑みながら手を振った。
その微笑みは、少し無邪気だった。

私は、とっさに教科書で顔を隠した。

なんで…顔が熱いのはなぜ?

違う!これは、恋なんかじゃない!
恋なんて絶対にしない!


もう、金輪際あの子と関わらないようにしないと…。

そう思いながら私は、熱心に黒板に書いてある文字をノートに書き写した。


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