【実録】平成・ばすが〜る物語
そぉーっと教室のドアを開くと、そこには先生が待っていてくださいました。 

同期の何人かはすでに出発したとのことです。

あの頃は携帯もポケベルも無かった時代、
感想・状況を聞くこともできず、とにかく自分のことだけで精一杯〜 

先生がバスまで一緒についてきてくださり、
本日担当のドライバーさんに
「今日からデビューします、◎●です。よろしくお願いします」
と、自分も頭を下げました。

この時、先生はすごいなぁ、
私もこの余裕がもてるように、早くなりたいな!
…と改めて尊敬の眼差し! 

おっと!
私のことなんだから〜

自分も絞りだすように
「●◎です。よろしくお願いします」

深々頭をさげました。 

あとで自分が指導者の立場になり、初めてわかったことは、
生徒を送り出すときの緊張・プレッシャーは、違う意味でかなりの重圧感がありました。

私の教え子が駄目な子なら、指導した担当者の教え方の責任…

社会人ではあるけれど、今はまだ研修生。

子の過ちは親の過ち…
ぐらいに思ってしまうんです。 

あの時の
「親」
の気持ちは、自分が
「親」
になって、初めてわかるものなんですね!
< 23 / 200 >

この作品をシェア

pagetop