【実録】平成・ばすが〜る物語
この旅行から帰ると、いよいよ研修生最後の学年「6年生」になります。

そろそろお年頃の私たちは、仕事をとるか、結婚をとるか、思案のしどころです。 

当時私にも彼氏は…いました。

でも、まだ結婚願望が薄かった私は、まったく退職を考えていませんでした。

そんな中、同期が一気に全員、私を残して結婚退職してしまったんです。 

私は、一人残された悲しみより、
私が同期の中の代表になったんだ、という気持ちが強くなりました。 

私がみんなを見送るんだ、という、
何か達成感に似たような気持ちで、会を楽しんでいたんです。 

会社辞めてもずっと仲良くしようね、と約束した仲間は、
今でも契約ガイド仲間として再会し、仲良くやっています。

…宴もたけなわ…そろそろ時間です。

最後に辞めていく同期達があいさつをするとのこと。

私が代表で花束を渡す役です。

先にトイレを済ませようと席をたち、
ついでにメイクも直そうと鏡の前に立つと…

聞こえてきたんです。

同期の声が…

「今日私たちは会社を去りますが、
一人残された◎◎を、独りぼっちにしないように、お願いします」

トイレで涙を拭いました(>_<)
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