【実録】平成・ばすが〜る物語
どこに行くのも最後かも…
ということからか、
これまで以上にガイドに対する思い入れが強くなりました。

インスタントカメラを常備し、行く先々で景色をバックに写真撮影をしました。

これまで何度も行った場所も新鮮に感じ、
お客さんとの時間も心から楽しんでいました。 

ある日、ロングの仕事が当たり、ツードラ(正ドラと予備ドラ・夜行乗務や長距離の場合は通常ツードラになります)と部屋で反省会
(…という名の部屋飲みですが(;^_^A )  

コースの話、お客さんの話、会社の仲間の話やドラの娘さんの話…
話は盛り上がり、飲み方も絶好調に達した頃、正ドラからの一言… 

「おまえもそろそろ結婚とか考えてるんだろぅけど、俺たちは辞められちゃうと結構ショックだよ… もぅすこし一緒に仕事楽しもうな!」 

ドラにとって私たちは会社のなかの娘みたいなもんです。 

嫁に出したい気持ち半分、いつまでも一緒にいたい、との親心にも感じました。

うれしかった、

でも言いだせない苦しさで顔が引きつりながらも 

「私はやめらんないっしょ?(*^_^*) みんな、飲み仲間が一人減ったら淋しいでしょ!?」 

精一杯笑いながらグラスのビールを飲み干しました。
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