それはきっと37℃の

夏休みが始まったとか、もうすぐ終わってしまうとか、受験生のあたしには、あまり関係なかった。

あたしのいる、特進クラスの課外授業は、土日とお盆の三日間を除けば、ほぼ毎日行われている。

おまけに進学塾でも夏休み用の特別カリキュラムが組まれていた。


去年だってそうだったけれど、今年は特に強く感じる。


うんざり。


毎日、毎日、受験、受験。


クラスの担任、塾の講師、あたしの親、上っ面だけの友人。

口を開けば、誰もが皆、同じ顔で同じ話題。


「模試どうだった?」


体調を崩し、酷く気分が悪かったあたしの様子に気づくこともなく、そう言った母親の顔を見たとき――




殴ってやろうかと思った。




模試の成績票を、リビングのテーブルに叩きつけて、無言で部屋に向かう。

ベッドの上に倒れ込んで、激しく自己嫌悪した。




それが昨日の話。
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