それはきっと37℃の




「あんた、歳いくつ?」


「28だけど?」


あたしが思っていたよりも、ずっと年上だった。


「なんだ、オヤジじゃん。いい歳こいて、何やってんの?」


「ひどいなぁ。君だって、サボってるんじゃないの?」


「あたしは夏休み!」


「制服着てるけど?」


「クビにはならないし。大体、責任が違うでしょ!」


「言うねぇ。そう、その通りだね」


責任――自分で言ったその言葉に、それはなんだろうって思う。


そっか、意外と軽いんだ。あたしの背負ってるものって。


「息をしたくてさ」


「へ?」


また、マヌケな声が出る。
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