love square~四角関係なオトナ達~
「く…ど、う…?」


「迂闊でした。すいません」


「あっ、いやっ、コレはねっ、この傷は…」


「見せてもらえませんか?」


「で、でも、脱がなきゃだしっ、ガーゼ…」


言い訳で拒否するあたしを工藤は簡素な部屋のベッドに座らせ、手首から肘へのガーゼを静かにはがしていく。


「赤みが。水泡も」


さっきまで変色だけだった傷の所々に、もう水泡ができていた。


「首も」


そう言って工藤はあたしのTシャツを脱がせてブラ1枚にする。


右の肩紐をずらして、鎖骨から胸あたりまで貼り付けてあるガーゼをはずすと、同じように水泡。


「痛みますね?」


「…うん」


傷を確認した工藤は一旦はずしたガーゼを元に戻し、大きく息を吐いた。
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